スポーツ分野に関わりたい理学療法士へ9つのアドバイス

キャリアアップ
スポーツ現場での理学療法士の役割り

どうも、まえさん(@physio_s)です。
最近、スポーツ分野に関わりたい理学療法士と話す機会が増えています。
Twitterでもスポーツ分野に関わりたい、または関わっている理学療法士も多いようで様々な意見を観ることができます。

私もスポーツ分野に関わり15年が経ちました。

数字にするとそんなに経ったかと感じるのですが、その15年の経験から伝えられることを今回はお伝えしたいと思います。

今回は、スポーツ現場やスポーツ分野(スポーツ医学・アスレティックリハビリテーション)で活躍していきたい理学療法士と学生(以下PTs)に向けてスポーツに関わるために必要な知識と技術についてまとめてみました。
結構、ボリュームいっぱいになったのでじっくりと読んでもらえればと思います。
ここに書いた分だけではないのですが、現場主義の理学療法士が書いた記事として読んでもらえればと思います。

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スポーツ現場での理学療法士の役割り

早速ですが、スポーツ現場での理学療法士の役割りについてお話しします。スポーツ現場での理学療法士の役割りは次の3つです。

  1. 障害発生の予防
  2. アスレティックリハビリテーションの提供
  3. パフォーマンスアップ(不利となる動作の改善)

シンプルではありますが、上記の3つが主な理学療法士の役割りとなります。チーム事情にもよりますが、理学療法士の本来の能力を発揮できるのはこの3つです。

これまで、スポーツ現場において理学療法士の活躍は賛否両論でした。最近では理学療法士の存在や役割りが明確になってきました。

一昔前のスポーツ現場では、理学療法士の役割りがまだ確立されておらず「スポーツ現場で何をするの?マッサージ?」という意見が多くありました。現在でもそれはまだ残っていますが、徐々にその認識は変わり始めてきました。

これまでの日本のトレーナーは、あん摩マッサージ師、鍼灸師、柔道整復師、アスレティックトレーナーとすでにスポーツ現場で活躍している方々がいました。その中に理学療法士は割って入るような形になります。理学療法士の中にはずっとプロチームで活躍している方はもちろんいましたがその役割りはまだまだ広がっている状況ではありませんでした。

予防=理学療法士というイメージはここ数年で定着してきましたが、それ以前であればやはりスポーツ医学やアスレティックリハビリテーションという分野での活躍が中心的でした。率先して、予防のためのトレーニングや身体の使い方などを指導する立場の理学療法士はまだまだ少ない状況でした。それが、理学療法士の活躍によりリハビリテーションで行われる運動療法が「障害予防につながるぞ」っと認識が広がり理学療法士の重要性がチーム内に浸透してきました。

障害発生の予防

現在、理学療法士の活躍の場として予防に注目が集まっています。
以前から予防に関して積極的だった理学療法士の活躍もあり、怪我や病気など予防できる分野での活躍が広がりつつあります。

スポーツ分野でも同じように理学療法士による障害発生の予防がチーム貢献度が高いことが周知されチームから期待されるようになってきました。
これにより、理学療法士をチームメンバーに入れるチームが増えてきています。

チームは、選手が怪我をすることなくコンスタントに試合に出ることがベストな状態です。しかしながら、長いシーズンの中で練習や試合で偶発的な怪我が発生しやすく、また疲労が蓄積されることで発生する障害もあります。

そこで理学療法士の出番です。
理学療法士は身体的な特徴から今後発生するであろう障害を予測しそれを改善するための対策を立てます。また、偶発的な怪我も一つ一つ原因を分けていくと予防できるものもあり全てではないにしろ選手の怪我の発生率を低くなるように対策します。

アスレティックリハビリテーションの提供

続いて、アスレティックリハビリテーションについてです。スポーツ分野に関わりたいPT学生は多くいると思いますので参考にしてもらえればと思います。

スポーツに関わる理学療法士は、アスレティックリハビリテーションに関わることが多いと思います。この領域はアスレティックトレーナーと理学療法士が共存する環境です。

日本ではまだまだアスレティックトレーナーの数が少なく出会う機会も少ないかもしれません。今では本場、アメリカで学んだアスレティックトレーナーも日本で多く活躍しています。

日本でもアスレティックトレーナー育成プログラムがありますが狭き門です。

話を戻します。
理学療法士がスポーツに関わる時、ほとんどの入り口がこのアスレティックリハビリテーション分野です。アスレティックリハビリテーションを臨床で行うことができる環境はスポーツ専門医が在籍する病院やクリニックが主な現場となります。
名門と知られている医療機関も多くありますね。

アスレティックリハビリテーションを展開する医療機関は大きく分けて2つと考えています。

手術を行っている医療機関手術は行っていない医療機関です。

どちらにも良い部分がありますが、アスレティックリハビリテーションに関わりたいなら手術を行っている医療機関に入職し、理学療法士のキャリアをスタートすることをオススメしています。

理由は、やはり手術に対する知識と経過を学べるからです。

私は理学療法士1年目から手術室に入り、間近で手術を見学し医師がどのような手術をするか学びました。主な手術は肩関節、肘関節、膝関節でした。手術の工程も理解し精密検査と関節鏡視下での所見を確認していました。

理学療法士が手術室に入るメリットは多くの理学療法士は理解していると思います。
手術の工程で侵襲される部分の把握や靭帯や軟骨の状態、手術による修復過程と回復した機能の把握。手術室ではリハ室で学べないことが多くあります。

また、スポーツ現場〜診察室〜(リハ室)手術室〜リハビリテーション〜スポーツ現場の一連の流れを理解しスポーツ医学の一通りを学ぶことができます。

以上の事から、理学療法士がスポーツ現場に関わりたいと考えるならばやはり手術を行っている医療機関から理学療法士のキャリアをスタートした方が良いです。外来を中心としたクリニックでもスポーツ疾患の患者さんを担当することはできますが、手術直後から関わることはできません。

もちろん、今はまったく違う中枢神経系や循環器系を活躍の場としていてスポーツ分野に飛び込みたい理学療法士も同じです。是非ともキャリアアップの参考にしてみてください。

アスレティックリハビリテーションは現在ではかなりプロトコルが確立されてきていてアスリートの復帰目安が決まりつつあります。以前と比べると早くなって来ました。
これは、怪我した直後、スポーツ現場から応急処置が適切に行われることと早期からアスレティックリハビリテーションが開始される環境になってきたことも影響していると考えらえます。

アスレティックリハビリテーションの知識をこれから学んでいく学生、理学療法士は今一度、生理学を学び直しておくことをオススメします。

パフォーマンスアップ(不利となる動作の改善)

理学療法士がスポーツに関わる場合、パフォーマンスアップも活躍する分野となります。

パフォーマンスアップの解釈が少し難しいとは思いますが、基本的にはスポーツに不利となる動作の改善です。

これは理学療法士の専売特許でもありますが、コーチ陣や他のトレーナーに理解されにくい部分でもあります。

シンプルに言うと細かすぎるのです。
「別の言い方をすると重箱の隅をつついている」です。

「そんなことない!これはとても重要なことだ!!」っと言いたい気持ちを抑えてこの先を読んで欲しいと思います。

私たち理学療法士の専売特許はこの他にもありますよね。そうです。評価です。
デパートや街角で知らない人の歩行を勝手に評価して「あの人は腰が痛いな」って言っちゃいますよね。それです。

知らない人の動き1つで身体の機能不全を見抜く力は確かに凄いのですが、それがコーチや他のトレーナーには伝わりにくいのです。加えて、専門用語を並べてしゃべると尚のこと理解されにくくなってしまいます。

専売特許であるからこそ理解されないことは多々有ります。その点には十分注意が必要です。

理学療法士のパフォーマンスアップはストレングストレーニングを得意とするトレーナーやコーチとは考え方が違ってきます。
理学療法士のパフォーマンスアップは潜在能力を引き出すことを中心に考えているのに対して、ストレングス系はより強く、より早く、より高くを考えていきます。

私はストレングス系も指導するのでその違いを理解していますが、お互いの領域を理解せずに同じ言葉であるパフォーマンスアップを使うとお互いに「やっていること違うし、それ効果ないよ」っとなってしまいます。

方向は同じ方向ですが、ステージが違うのでその点は注意です。

理学療法士のパフォーマンスアップの利点は怪我から復帰するときにも活かされます。
私の考えでは、【怪我した時よりも良いパフォーマンスを持って復帰させる】という考え方です。

怪我をしているときに怪我につながった原因の改善と、弱い部分の補強などを患部の治療と同時進行で行うのです。

怪我をした選手が競技復帰のタイミングがレベルアップになるように考えていくのです。
選手が自分の身体のウィークポイントを見直すタイミングは怪我をした時です。その時に多くの選手は自分の身体と向き合うタイミングがあるのでそこで私たちの出番なのです。

理学療法士はこの時、ストレングストレーニング系も理解しておくことが望ましいです。

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勉強について

スポーツ分野に関わりたいけど何を勉強していいのかが判らないという理学療法士、PT学生もいるかと思います。

基礎的では有りますが下記の勉強をした方がいいと考えています。

  1. スポーツ外傷&スポーツ障害
  2. スポーツ動作
  3. トレーニング理論

当然の項目ですがそれぞれ説明していきます。

スポーツ外傷&スポーツ障害

スポーツ分野に関わりたいならばスポーツで発生する外傷や障害を理解しておく必要が有ります。

その時注意して欲しいのは、まずは医師が学ぶレベルの医学書や医学雑誌を読み漁る事です。私たち日本の医療はトップに医師がいます。そのため、医師の診断を中心に医療が提供されます。理学療法士は、理学療法士なりのスポーツ外傷とスポーツ障害を捉えていますが、医師の診断過程や視点を知らない場合が多くあります。

私も指導を仰いだ医師からはいつも「重箱の隅をつつくな」「本質は何だ?」っと指導されていました。構造的破綻による機能障害を理学療法士は目に見える機能障害ばかり考えてしまいがちです。そのため、医師が構造的破綻をどのように捉えてどのように治していく(手術)のかを知る必要があります。

手術方法がわかると理学療法はかなりスムーズになります。
術後からスムーズにリハビリテーションがスタートできるので、術後の経過は格段に安定していきます。同時に、医師とのコニュニケーションが取りやすくなります。医師の視点や考えを理解して共通認識、言語で話せる事は理学療法士にとってメリットも大きく医師としてもリハビリテーションを任せやすくなります。

手術の内容が繊細なものである場合、医師としては慎重にリハビリテーションを進めて欲しいと考えます。その際、手術の方法を理解している理学療法士に手術をした患者さんの担当に指名してくることもあります。

次にスポーツ外傷とスポーツ障害の発生の機序についてです。
私たちの仕事はスポーツに復活させることです。その際に発生の機序を理解していなければ再発を防ぐことができません。
スポーツに関わる怪我は様々な外力や負荷によって引き起こされます。強い外力や予測不可能な外力、継続的な負荷などスポーツはストレスとの戦いです。
そのため、スポーツで発生する外傷や障害の発生の機序を理解しなくてはなりません。

スポーツ科学が進んだ現在でもまだまだ判らないことも多いですが、日々新しい情報が発表されています。
理学療法士としては生理学や解剖学、運動学を中心に基礎を高めて「なぜ、怪我をしたのか?」を考え切れることが重要となります。

ここで問題です。

  1. 大腿部前面に打撲が発生した場合、なぜ、中間広筋がダメージを受けるますか?
  2. それによる応急処置はどのようにしたらよいでしょうか?
  3. どのような機能障害が起こりますか?

どうでしょうか?
リハビリテーション室では打撲直後の選手を診る機会は少ないと思いますが、これらのことを理解しているだけでもアプローチは全く違います。

発生の機序をよりスポーツ現場から理解しその後の処置や経過を生理学、解剖学、運動学から考えていくことが、不謹慎かもしれませんが私はスポーツ分野の面白いところだと考えています。

スポーツ動作

スポーツ動作を理解しなければリハビリテーションを提供していてもどのレベルに持っていけばいいのか?どの動きであれば障害が発生しないのか?など考えることができません。
スポーツ動作は、時間をかけて頭の中に刷り込む必要があり、復帰、復活させるときにどのような動作が好ましく、どのような動きは復帰、復活のレベルに達していないのかっと考える必要があります。

スポーツ動作を頭の中に刷り込むためにはその動作を何度も観る必要があります。
また、YouTubeなどがない時は夜のスポーツニュースを追って観てみました。当時は、プロ野球選手を中心に投球障害を多く見ていたためプロ野球ニュースを繰り返し観ていました。
スポーツ動作は選手ごとに動き方やバランスなど細かい点で違いますが、投げる、走る、飛ぶ、止まるなどスポーツの基本動作は同じであるためどのような動きが効率よく、負荷量が少ないのかなどを観ていきます。また、今後、障害が発生しやすい動きをしている選手に注目しシーズンを通りしてどのような活躍をするかも追っていきました。

障害発生の予測を動作で行っていましたが、今ではそれが非常に役立っています。障害発生予防を目的としたトレーニング指導ではかなり役に立ちます。

今ではYouTubeに多くのスポーツ動作が残されており、繰り返し見ることができます。また、外傷や障害発生の動画もあり繰り返し勉強することができます。

外傷や障害の発生で同じような条件はありませんが、スポーツ動作を頭に刷り込むことでトレーニング指導は格段にレベルが上がります。

トレーニング理論

多くの理学療法士はトレーニング理論を学んでいません。
リハビリテーション室では「この運動は50回やってね」っと患者さんに伝えてい理学療法士がいますが、なぜ50回なのでしょうか?

トレーニングは理論です。理論に基づいて行うことで怪我を予防しパフォーマンスを上げていくことができます。もし、理論に沿ったトレーニングプログムが結果が出ない場合、見直して修正することは比較的容易いことです。しかし、理論なく経験論に基づいたものであれば再現性も修正も難しくなってしまいます。

特殊なトレーニングも中にはあるでしょうが、選手は試合という目標があり、そこにコンディションを上げていかなくてはなりません。

そのため、トレーニング理論に沿ってトレーニングを進めていかなくてはいけません。
持久力を上げるトレーニング
筋肉を増やすトレーニング
筋力を上げるトレーニング
これらのトレーニングをいつ、どのタイミングでどれだけやるのかを常に考えて計画的に行っていく必要があります。

トレーニング理論を学ぼう
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スポーツ現場で活躍するためのスキル

いよいよ最後の項目スキルについてです。
スポーツ分野で活躍したいt理学療法士にとって最も興味がある分野ではないでしょうか。
PT学生や新人理学療法士は「どのような事を身につけたらいいでしょうか?」とよく質問してきます。
多くは、治療に関わることですが、今回はそれ以外も含めて書いてみます。

  1. 評価
  2. コーチング
  3. 治療アプローチ

この3項目になります。
評価は当然と言えば当然なのですが、ここではスピードが求められます。クリニックでも10分程度の評価時間はあると思いますが、スポーツ現場では評価を1〜2分以内ですることが求められます。

次にコーチングですが、これは選手に対してトレーニングメニューなど指導するときの伝え方や指導の仕方です。
学校でもなかなか習うこともない分野だと思いますが、スポーツに関わりたいならば必ず身につけておいた方が良いスキルの1つです。

そして、治療アプローチです。
スポーツ分野では、筋肉、関節、循環などあらゆる治療アプローチがあります。
比較的、使用頻度が高いアプローチについてまとめあります。ただ、技術的なことは伝えにくいのではそこは割愛しています。今後、勉強会を選ぶときの参考になればと思います。

5分でできる評価を身につけよう

スポーツ現場では迅速な評価が求められます。
試合中に選手が何らかの怪我をした場合、交代、またはその場で状況を判断して試合続行可能かどうかを判断しなければなりません。

評価し、重症度が低いまたはケア、テーピングをすることで試合続行可能か?選手のメンタルはどうか?
シンプルですがこれを瞬時に行わなければなりません。ケアやテーピングを入れても3分〜5分程度が評価からアプローチの目安となります。

短いと思うかもしれませんが、これがスポーツ現場なのです。
私が主な活躍の場としているバスケットボール競技では3分で10点差をひっくり返すことができます。そのため、指導者が取るタイムアウトと合わせてできるだけ早く判断し適切な処置をしていきます。

ここで気をつけて欲しいのは2つです。
自分の判断を疑わないこと評価に感情を入れないということです。

選手は試合に出たい気持ちでいっぱいです。チーム状況を考えた場合も判断を揺るがせます。「これは無理だ!」と判断した時、選手が「それでも出たい!」っと言った時、止めるのはトレーナーです。
感情的にも判断が難しいですが、日本のスポーツは怪我をしていてもプレーするということが美談として取り上げられます。
日本人特有だと思いますが、痛いものを「痛くない」と言い切る傾向にあります。

評価は、接触または非接触、原因の有無、初回か頻回か、圧痛、ストレステスト、荷重の可否、可動域制限の有無など必要な評価を迅速に行い、処置を決めます。
怪我をしたタイミングは選手もパニック状況にあるため言葉の語気を必要以上に強めず、冷静に的確な質問をしなければなりません。選手が落ち着かない状況であれば声をかけて気持ちを落ち着かせます。

今から何をするのか、そのために何を知らなければならないのかを選手に伝えます。

例えば足関節捻挫の場合です。
「今から足の具合を診るけど怪我した時のこと覚えている?」←ここで選手が冷静かどうかを判断していきます。脳震盪が疑われる時も有効です。

「痛いところを指でさせる?」←指でさせる痛みは重症度が高い傾向にあります。痛みのサインとしては整形外科でも頻繁に使います。打撲などの場合は深部(中間広筋中心に)がダメージを受けているのでその場合は大腿部を手で押さえるサインをします。

「自分で動かせることはできる?」←自動運動で筋肉の収縮と伸張による痛みの有無と靭帯損傷の有無、それによる機能障害を確認します。同時に可動域制限の有無と可能な可動性を確認します。

シンプルですが、このような評価である程度の状態が把握できます。
通常、整形外科テストなどを行うと思いますが、私は行いません。理由としては受傷起点と痛みの場所、動きを確認するだけで靭帯損傷はわかるからです。そしてもう1つ大切なことは整形外科テストはストレステストでもあるため、テストを行うと傷付いた靭帯や組織を再度傷付けることになるからです。

評価は迅速に行い試合状況や残り時間など競技の特性を理解しながら進めることをオススメします。スポーツ現場においてスピードは重要です。

コーチングとティーチングを使い分ける

コーチングとティーチングは主に指導者が身につける技術ですが、スポーツ現場に出る理学療法士も身につける必要があります。学生の頃、バリバリスポーツをしていた方は今でも体育会系的指導をしていると思いますが、それは正しい指導とは言えません。

現在、スポーツ界ではコーチングとティーチングに注目が集まっています。
ひと昔は、怒号が飛び交うことは多かったスポーツ界も変化しつつあります。指導方法にコーチングとティーチングが積極的に取り入れられるようになってきたのです。
教えることを中心に指導するコーチングと導いていくティーチングを使い分けると選手が自ら積極的にトレーニングに取り組むようになります。

私の頃の時代は、指導者から厳しいメニューを「これをやれ!!!」っと説明もないまま走らされていました。「理不尽とはこれか」と考えながら走ったことを覚えています。

試合では選手たちがコート上で判断する必要があります。
そのため、私としてもこのトレーニングを何故するのか、何がポイントなのかを教えてきました。そこには身体の動かし方や使い方だけではなくメンタルの部分にも働きかけました。

スポーツ現場だけでなく、臨床でもコーチングとティーチングは有効です。是非とも身に付けて欲しいと思います。

理学療法アプローチ

最後に理学療法アプローチです。
理学療法士としては最初に知りたい情報かもしれませんが、スポーツ現場では理学療法アプローチの出番がないことが最も好ましい環境です。

理学療法アプローチが必要な状況はチームや選手のコンディションが悪い環境です。

理学療法士がスポーツ現場に居る最大の利点は予防です。私たちの活躍の場が理学療法アプローチであるならば、それは私たちの本当の価値が発揮できていない時です。

まずは、そのことを理解していて欲しいと思います。

スポーツ現場における理学療法アプローチはわかりやく分類すると筋肉に対するアプローチ、関節に対するアプローチ、動きに対するアプローチ、セルフケア方法の指導を身に付けていれば問題ありません。

「え?それ普通じゃない?」と思いますが、そうです。普通です。特殊な手技などは必要ないのです。スポーツ現場でできるアプローチは限られています。チームに潤沢な予算やトレーナールームがあれば話は別ですが、日本ではプロチームや大学チームを抜いてそのような環境は少ないと思います。
そのため、限られた環境でできることを提供していきます。

トレーナーベッドはあった方がやりやすいです。
理学療法アプローチの時間は、評価も含めて選手ひとり15分程度が目安となります。その中で、各アプローチとセルフケアをセットで指導します。また、スポーツ現場で解決できない場合は医療機関の受診を勧めます。

経験値を積むとわかると思いますが、スポーツ現場でも評価とアプローチは一緒に行います。そのため、「これはセルフケアで大丈夫」「病院に行った方がいい」をすぐに判断していくことになります。できる限りリスクの芽は小さく早いうちに摘み取ることが予防に直結するため、評価とアプローチはうまく使い分けていく必要があります。

この他に、テーピングですが、できる限り使わない方針を取ることがあります。テーピングは使い方によっては促通になりますが、スポーツにおいてそれは異常になる場合があります。また、テーピングの主の目的である固定は、身体や動作に様々な影響を与え、障害の発生やパフォーマンス低下につながりやす部分もあります。足関節捻挫予防のためにテーピングを巻くこともあると思いますが、足部固定により膝関節の怪我につながりやすくもなります。それぞれにメリットデメリットがあるのでうまく使い分けることが重要ですが、基本的にはトレーにングで鍛えた肉体と精神を中心にスポーツができるようにしていくことを考えています。

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おわりに

多くの理学療法士とPTsから
「スポーツに関わりたい」っと相談を受けます。

そこで私なりの答えとしてはこれまで書いてきた内容を伝えています。
15年近くこの業界で働いてきたなりの答えです。今の時代は様々な情報や活躍の場があり判断も難しいところもありますが、私が新人だった頃よりはグッとハードルは低くなり活躍できる場が増えています。

ここから大切なことは行動です。

もし、スポーツに関わりたいならセミナーでも大会でも行ってチャンスがないか探してくるのです。そして、もう1つは人に「スポーツに関わりたい」と話し続けていくことです。
これからも大切なのは人との縁です。この業界も人からの紹介が圧倒的に多い世界です。

情熱と志を持ち前に進んでもらえればと思います。
今回の記事が少しでも役に立てば幸いです。