前十字靭帯断裂予防プログラムをトレーナーはどのように活用すべきか

前十字靭帯断裂予防プログラムをトレーナーはどのように活用すべきか キャリアアップ
前十字靭帯断裂予防プログラムをトレーナーはどのように活用すべきか

先日のツイート。前十字靭帯断裂予防プログラムについてですが、女性の非接触前十字靭帯損傷を前十字靭帯断裂予防プログラムで67%予防できるとの投稿をシェアしました。

その後、コメントをいただきました。

ツイートで広がる世界ですね。

私も勉強になりました。

私は、これまでいくつか論文や前十字靭帯断裂予防プログラムについて勉強していましたが、「絶対にこれがいいよ!これなら前十字靭帯断裂予防ができる!」という確信はまだ持てていません。

ただ、最善を尽くす考えを基準にこれまで怪我を予防するプログラムをウォーミングアップやトレーニングに導入してきました。

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スポーツ現場では常に最善を尽くす

スポーツ現場は【最善を尽くす】という言葉が全てです。

トレーナーとしては常に勉強の連続ですが、勉強で得た知識をどのようにスポーツ現場に浸透させるかは創意工夫が必要です。これで良い。っという着地地点は常に無いので大変だなっと思うかもしれませんが、それがトレーナーです。満足したらあなたもチームも衰退していきます。

情報は常に新しくなっていき、これまで定番だったことや当たり前だったことが明日には非常識になっていたり、効果がないっとなることがあります。

例えば、足関節を固定するテーピングです。

足関節固定テーピンのメリットの1つとして足関節捻挫予防があります。しかし、足関節固定テーピングでは実際に足関節は固定されていません。(皆さんも機会があれば実践してみるといいのですが、レントゲン撮影でストレス撮影をしてみてください。その理由がわかりますよ。)

また、足関節固定テーピングは固定(されているという感覚)が影響して膝関節や股関節の障害発生に起因している可能性も考えられます。固定や制動が起こる時、必ずどこかで代償しています。その影響も考慮しなければいけません。

話を戻します。

スポーツ現場では常にアップデートを繰り返し、常に最善を尽くさなければなりません。同時に、疑うのです。
「このトレーニングは正しいか?」
「他にもっと良いものはないか?」
「小手先のトレーニングを指導していないか?」
など、常に疑問を持ち、そのトレーニングがベストなのか、改善する所はないのかをミクロ視点からマクロ視点までチェックする必要があります。

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小手先のトレーニングにならないために

時々、様々なトレーニングをチェックしていると少し変わったトレーニングを指導しているトレーナーがいます。トレーニングのどれも無駄なものはほとんどないと考えていますが、競技とトレーニングが合わないだろうなというのがあります。つまり、それです。

トレーナーとしては考え抜いたトレーニングだったりするのですが、それがストレングスなのかアジリティーなのかはっきりしない時があります。
その場合、先ほども書きましたが競技と合わないことがしばしばです。

確かにキツい、辛いトレーニングですが、いつ、どのタイミングでこのトレーニングは効果を発揮するのかなど選手たちが理解していなければなりません。十代の選手ではトレーニングに対する理解度はまだ高くありませんが、それでも理解できるようにトレーニングプログラムを組み説明する必要があります。

私がスポーツ現場に出て指導する時は、選手たちが理解せずに取り組んでいる時は一度トレーニングを止めて確認します。(モチベーションが低い時も止めますが)

より複雑なトレーニングを指導する時はトレーニングの要素を細分化していき最終的に頭の理解と身体の理解をそれぞれ深めていくようにしています。

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大事なのはフィジカルリテラシーを高めること

10代の選手たちに多いのですが、これまで身体的能力に依存してプレイしていた場合、成長期で他の選手に逆転されることや身体のバランスが崩れてこれまでできていたことができなくなったり、スピードが落ちたりします。
逆にグンっと成長していき目覚ましい成長を遂げる選手もいます。

この時、トレーナーはフィジカルリテラシーを高めていくようにトレーニングプログラムを組む必要があります。

フィジカルリテラシーとは身体の賢さ のことです。

前十字靭帯断裂予防プログラムを取り入れるときはこの視点が最も大切になります。骨成長とともにモーメントが変わり、発揮する筋力も変わります。身体重心も変化していくために常に微調整が必要です。1ヶ月で身長が1cm変わるだけでも大きな変化が加わります。

それらを考えて、トレーニングプログラムは身体に擦り込むようにしていきます。

先ほども述べましたが、10代の選手は理解力は順次ついていきます。そのため、身体が自然に覚えていくという工夫がトレーナーには必要なのです。

それまでできていなかった動きやジャンプが出来るようになっていく。そんな感じで変化は起こります。

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良いプレイは怪我をしない

良いプレイは怪我をしない

これは持論です。つまり、良いプレイが出来る時は、怪我が発生しにくい状態だということです。当然と言えば、そうなのですが実際にこの状態を維持するのが本当に難しいです。

「今日はとても調子が良い!」という日が1年に1度や2度は有ると思いますが、この場合、身体又はメンタル部分が高まり、自分の許容範囲を超えて怪我をする場合があります。車に例えるとスピードの出し過ぎです。
この場合、大きな怪我に繋がることがあります。

次にコンディションが落ちている状態で必要以上にパフォーマンスを発揮させようとする状態です。これはメンテナンスを怠った車や練習、トレーニングをしていない身体で急に試合をするようなものです。大きな怪我もしますが、蓄積された痛みなど障害が発生する場合があります。入部したばかりの高校1年生が5月ごろにシンスプリント症状を発生させることが挙げられます。

これまで、多くの選手をプロから小学生まで見てきましたが、この考え方に間違いはないと考えています。

選手としては、良いプレイをするためには基礎力を常に高めていくことを求めます。つまり、当たり前のことを質を高く行うのです。

前十字靭帯断裂予防プログラムは一見当たり前のトレーニングです。それら1つひとつと覚えて身につけていくことが、ベストプレイヤーになる一歩だったり怪我をしない身体づくりに繋がっていくのです。

トレーナーは、新しいトレーニングプログラムを常に学び続け、サポートしている選手、チームにとって何が最善なのを考えて導入する必要があります。

今回の前十字靭帯断裂予防プログラムはその1つだと私は考えています。

前十字靭帯再建術のリハビリテーションプログラムに関してはこちらの書籍がオススメです。手術室に入りまくっていた時には医師の書籍が中心だったのでこのような書籍があるのはとても嬉しいですね。